彼女はきっとセックスが義務だと考えている

歯医者さんで働いている清楚系の女と出会い系で知り合った。

セックス目的で出会い系に来たと思われたくないので、最初の3回のデートは体を求めず、3回目の別れ際に頬に軽くキスをした程度だったが、4回目のデートでラブホに誘った。

「まじで？　やだ」

「わかって欲しい・・・君が好きだから」

「体が欲しいの？　私の」

「体も欲しいけど、心も欲しい」

そんな、過敏な乙女心の周辺をなぞるような言葉を投げかけ続け、ようやく彼女が折れた。仕方なく付き合ってくれるような空気が漂い、ホテルに移動するときの歩調も重い。

「結局、こうなっちゃうのよね、出会い系の男って」

出会い系の男と付き合う以上、セックスは義務だと思っているのだろうか。

セックスはできたが、ほとんどセックスを楽しんでいない様子なのが残念だった。言葉は悪いが、サービスの悪い格安の風俗店で遊んでいるような感覚。嬢は体を貸すだけ・・・。

射精後、彼女はすぐに下着を着た。

デート5回目でのセックス。

セックスは義務だなんて思われてはかなわないので、俺は女の歓びを教えてやろうと、張り切った。前戯に時間をかけ、クンニでイカせてやろうと舐め続けた。

「そんなに舐めてばかりは嫌・・・気持ち悪い」

だったら入れるか。具合良く潤ってきていたし、クリトリスも勃っているし、挿れ頃かもしれない。

（目指すは中イキだ）

俺は自慢の16センチ砲にゴムを被せると、一気に挿入し、果敢に責めた。ボルチオを刺激しながら、徐々に子宮の奥に突き進む。もちろん簡単に出す気はない。ここは持続力を発揮して、絶対に中イキをプレゼントするのだ。

彼女はあまり声を出さなかった。声の抑揚からして、絶頂が近づいているとは思えない。

（突きが足りないのだろうか）

さらにズコズコと突きまくる。すると彼女がこんなことを言ったのだ。

「長く持たせなくてもいいのよ・・・早く終わってもいい」

これで俺はやる気をなくし、そのまま欲望のおもむくままに射精した。

彼女はあまりセックスが好きではないらしい。

でも俺のことは「好きだ」と言ってくれる。

セックスは好きな男に対する義務なのだろうか。

俺にとってセックスは「権利」だと思っている。ベッドの上で権利と義務が抱きあう。